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前コロンビア時代の繁殖シンボル
コロンビアでは、古代の人間が驚嘆すべき生物学知識を有していたことが窺えるような変わった物が、あれこれ発見されている。学問的には、この知識が、かつてボゴタの草原に住んでいたムイスカ民やチブチャ民に帰すると見られている。7mにも及ぶ高さの3千年前のファルス像は、天文観測の中心とと共に、繁殖と生命のシンボルとなっていた。また多くの彫像物も、この地方で発見されている。そうした彫像に見られる模様は、人類学者の見解では、繁殖儀式並びに母性信仰を表わしているものだという。

 

発生学円盤

この「発生学円盤」は、南米で出土した発見物の中でも、非常に珍しい物の一つに当たる。両面に、様々なモチーフがレリーフ状に描かれている。これが何を表わしたものなのか、幾つか解釈が出ているが、その一つに、両性動物から人間への進化を示したものであろうという説がある。この説を認める医者達によれば、人間の生命の誕生の経過が描かれていると言う。というのも、モチーフに見られる頭部の悉くには、離れた目と平たい鼻がついており、これは胎児の顔に見られる典型的な特徴だからである。だが、この円盤の年代は?ボゴタ大学の地学者によれば、先史時代だという。最近の調べでは、これが偽作である可能性が否定されている。失われた高度文明の遺物なのであろうか?そして、その文明人達の知識水準は、現代人のそれに匹敵するほどだったのであろうか?

 

 

分娩用具と繁殖シンボルの石
黒石でできたこの小さな彫像の形の完璧さは、驚くばかりである。「肱かけ椅子」のようなものに座った人物。その様は、あたかも歯の治療のシーンを彷彿とさせる。しかし実際に、前コロンブスの民族達がちゃんとした医学知識を有していたことを詳細に示すものが発見されているのである。例えばこのスプーン形の石。出産の胎児の頭の現れかたが表現されている。メスに至ってはもっと顕著である。恐らく帝王切開に使われたのであろう。それとも握り部から見て、臍の緒を切るための道具であったのであろうか?これらの道具の起源や使用目的は、更なる科学調査によってこそ解き明かされることであろう。